9月公開予定の特に楽しみな映画16選まとめ+8月鑑賞報告
こんにちは。たぬきです。
毎年この季節のBGMといえばあれですね、Earth, Wind & Fireの『September』を常に流しながら活動したい季節。
はやく涼しくなれと願いながらこの記事を書いてます。暑いのは映画のなかだけで充分だよ。
9月公開の期待の映画16選
9月公開映画のうち、特に見たいもの16本を紹介します。
『かぐや様は告らせたい』(6日)
人気漫画の実写化作品。テレビアニメ化もしています。
主人公二人は両思いなのに、相手に好意を悟られることを敗北だと考えていて、なんとか向こうに告白してもらおうとして、無駄にやきもきし続けるという、恋愛バトルコメディ?らしいですね。king&princeの平野紫耀さんと橋本環奈さんの顔面パワー全開のコメディ演技を期待したいと思います。
監督は『俺物語!!』『チアダン』『ニセコイ』の河合勇人さん。うわ~! 全部未見だ。でも、良い評判を耳にしてた作品たちでもあるので、今作がよかったら改めて見てみようかな。
出演は他に『小さな恋のうた』の佐野勇斗さんや、高島政宏さん、佐藤二朗さんなど。
『アス』(6日)
アカデミー受賞した監督デビュー作『ゲットアウト』で人々の心にインパクトを残し、『ブラッククランズマン』でスパイク・リーとタッグを組んだことも記憶に新しい、ジョーダン・ピール監督の最新作がやっと公開されます。
「とある家族を自分たちそっくりの姿をした脅威が襲う」というあらすじ、そして異様さの漂う予告編を目にした瞬間から、ずっと楽しみにしていたんです。
主演は『ブラックパンサー』でナキアを演じたルピタ・ニョンゴ。同じくエムバクを演じたウィンストン・デュークとの再共演も嬉しい。
監督の前作『ゲットアウト』は、人種差別的スリラーかと思ったら、ストーリーが思わぬ方向へスリップしていって、最終的に前半の展開を思い返すと意味が理解できて恐ろしい……!というトンデモホラーでした。
今作はあらすじを読む限り、いわゆる「ドッペルゲンガー」を題材にしたホラーなんでしょうか。通説では「自分とそっくりの姿をしたドッペルゲンガーに会ったら死ぬ」ということになっていますが、主人公たち家族は一体どうなってしまうんだろう。
去年の『ヘレディタリー』レベルのインパクトを期待している作品です。
『タロウのバカ』(6日)
大好きな『セトウツミ』『まほろ駅前多田便利軒』の大森立嗣監督の最新作で、このポスタービジュアルときたら、かなり期待してしまいます。
大森監督の作品は、『日日是好日』『菊とギロチン』『さよなら渓谷』など、ほかにも評価の高いものばかり。この機会に見直してみたいです。大森南朋さんの弟だっていうのも、今回はじめて知りました。
出演は、『アルキメデスの大戦』で、さすがの個性的な演技を見せつけた菅田将暉さんと、『町田くんの世界』『あの日々の話』『来る』『淵に立つ』などで忘れられない名脇役を演じてきた、仲野太賀さん。そして、タイトルにもなっている主人公の「タロウ」役に映画初出演のモデル、YOSHIさん。
タロウは戸籍を持たず、学校に通ったことのない、「存在しないことになっている子ども」です。同じく行き場のない子どもたちを描いた大ヒット作『天気の子』とは、主人公たちが拳銃を手に入れる、という展開からして、少し似ている部分があるように思えます。はみ出しもの三人組といえば、去年の『ギャングース』も思い出しますね。
ほかにも、『万引き家族』『ウィーアーリトルゾンビーズ』といい、行き場のない子どもたちの登場する作品は増えてきている。それは、日本社会の未来に対する漠然とした不安が、映し出されているのかもしれません。
今作はそれをどんな風に描くのか、ものすごく楽しみです。
『ヒンディー・ミディアム』(6日)
インド映画の明るくてアッパーテンポでウェットな雰囲気がとても好きで、最近は要チェックしているのですが、中でも楽しみにしていた一本。
内容はそのものスバリ「お受験戦争」。娘を合格させるために高級住宅地へ引っ越した夫婦は、娘が受験に全滅すると、今度は入学優先枠獲得のために低所得者になりすまします。あらすじだけ見ても、その「ガチっぷり」にちょっとひいちゃいますね笑
お受験戦争ガチ勢の夫婦を演じるのは、『ジュラシックワールド』で、うさんくさい富豪を演じたイルファン・カーンさんと、パキスタンのトップ女優サバー・カマルさん。
予告編を見ると、この二人がビンボーな暮らしにグチグチ文句言ったり、見栄はってわけのわからない行動に出たりと、すごく笑える映画になってそう。楽しみです。
『記憶にございません!』(13日)
来た来た。三谷幸喜監督の最新作。
私は生涯ベストに『ラヂオの時間』『12人の優しい日本人』を挙げるほど、三谷作品が好きだったのですが、最近の作品には少し食傷気味。特に前作『ギャラクシー街道』は、あまりの酷評祭りにおそろしくて見に行けませんでした。
さて、今作。なんと舞台は首相官邸、そして国会。極めつけは主人公が、失言で支持率だだ下がりの現役総理大臣。
嫌でも現政権や総理大臣と重ねて見てしまいますが、いや、三谷幸喜作品に限ってまさか政権批判なんてするまいよ……?と期待半分、諦め半分の気持ちです。
もし、もしも現政権のあれやこれや納得できないような問題の数々に、一石を投じるような内容になっていたら、全力で応援したいところですが、むしろ茶化してうやむやにするような内容になっている可能性の方が高そう……。見るまで答えのわからない、シュレディンガーの三谷幸喜です。
主人公を演じるのは三谷作品常連の中井貴一。側近や周りの政治家たちも、ディーンフジオカ、石田ゆり子、草刈正雄、佐藤浩市、小池栄子……などなど豪華キャストで固められてます。
いつもの三谷映画。何かが変わるのか。ちゃんと「今」の映画になっているのか。結果を収束させに映画館へいきたいと思います。
『人間失格』(13日)
先日『DINER』が公開されたばかりの蜷川実花監督、間髪入れずに次の新作公開です。今回描くのは、人気の根強い文豪・太宰治。演じるのは邦画界のメインストリームを爆走し、ハリウッド進出も控える俳優・小栗旬。あまりにできすぎた組み合わせに、なんだか気後れしてしまいます。
『人間失格』とタイトルがついているので、てっきり太宰治の作品を映像化するのかと思ったのですが、今作は『人間失格』の誕生秘話を描いた作品のようです。小栗旬だけでなく、千葉雄大、瀬戸康史、成田凌と、私のツボを的確に押さえたキャスティングで、「蜷川監督ってば……でもありがとう」って感じ。さらに高良健吾さんが三島由紀夫を、藤原竜也さんが坂口安吾を演じるというのも、キャスティング力高いです。ありがとうございます。
何より見所となりそうなのは、太宰治と恋に落ちる三人の女たち。正妻の美知子を宮沢りえが、愛人の静子を沢尻エリカが、そして太宰と共に心中する富栄を二階堂ふみが演じます。
DINERもそうだったけど、作品としての映画を楽しむというよりは、キャラクターを演じる役者の演技や見た目、それを彩る美術を楽しみに見に行くタイプの映画な気がします。頭からっぽにしていこ。
『アナベル 死霊博物館』(20日)
待ってました! 『死霊館』シリーズ7作目であり、呪いの人形アナベルを描いた作品としては3作目である『アナベル 死霊博物館』。予告編で流れる「アナベル版ナイトミュージアムになるのさ」というジェームズ・ワン監督の言葉が、おかしくも頼もしいですよね。
今回は、アナベルをメインに据えたストーリーラインの中でははじめて、悪魔祓いのウォーレン夫妻という人気キャラクターたちが活躍する話のようです。
過去作より少し成長した様子の、ウォーレン夫妻の娘・ジュディ役を、『gifted』『キャプテンマーベル』のマッケンナ・グレイスが演じるのも楽しみ。
そして今作で一番注目なのが、予告編でまさかの行動に出るあの子。
「Everything…」って口にした瞬間の絶望感よ……。逆に生存フラグ立ってるので安心して見てられそうです。
『アイネクライネナハトムジーク』(20日)
『愛がなんだ』の今泉力哉監督最新作。伊坂幸太郎さんの同名小説を映像化したものです。
今泉監督、『愛がなんだ』も公開されたばかりだし、若葉竜也さん主演作や、同性愛を描いた作品『his』も公開を控えていて、ペース早いなーという印象。これから作品を追っていきたい監督の一人でもあります。
主演は『君に届け』でも共演経験のある三浦春馬さんと、多部未華子さん。その他、矢本悠馬さんや恒松裕里さん、貫地谷しほりさん、濱田マリさんら、豪華キャスト揃い踏み。原田泰造さんとサンドイッチマンの二人が出るのは、お笑い好きの私にとって見逃せない要素の1つです。
かなり出演者が多いですが、主演の二人を中心とした群像劇みたいですね。いろんな人たちの、いろんな恋愛の話。
『愛がなんだ』と比べたら、ソフトでしっとりとした作品になりそうです。
『アド・アストラ』(20日)
今月一番の大作映画でしょうか。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』で、とんでもないスターオーラを見せつけて、ちょっとイカれた男らしさを爆発させたブラッド・ピット主演。製作にも名を連ねてます。
監督はあまりよく知らないのですが、『裏切り者』や『アンダーカヴァー』を撮ったジェームズ・グレイ監督。硬派なサスペンスのイメージが強いです。
今作も舞台は宇宙ですが、行方不明になった父の居場所と正体を、主人公が探る物語になるようで、見ごたえのある展開に期待ですね。
前評判では「男性性を解体する物語」であるとも言われているのを見ました。最近で言うと印象深いのは『ゴールデンリバー』ですが、「女性が女性らしさから自由になる」だけでなく、「男性が男らしさから自由になる」映画が増えてきています。
性別だけで背負うイメージや役割が決めつけられてしまう社会を脱するには、女性も男性も同様に自由にならなければいけない。そういう意味では、男らしさから抜け出す作品も、フェミニズム的な文脈の元にあると思います。
それをあの「理想の男性像」そのもののようなブラピが主演でやるのは、すごく意味のあることです。期待度上がりました。楽しみです。
『おいしい家族』(20日)
小説家としても活躍する新進気鋭の若手監督、ふくだももこさんの最新作です。2016年に発表した『父の結婚』という短編映画を、長編化したものだとか。
『おいしい家族』は実質、ふくだ監督の長編デビュー作でもあるのですが、お笑い芸人の板尾創路さんをはじめ、豪華なキャストが揃っているし、新しい価値観を提示する作品として世間的な期待値が高くなっていると思います。
この映画の予告編が映画館で流れると、板尾創路さんが「お母さんになる」ところで、いつも客席に笑いが起こります。演じるのは板尾さんだし、予告編の演出的にも笑っていいような見せ方をしている。でも、この映画を見終わったあとには、お父さんがお母さんになるのも、その逆も、同性同士の結婚も、「なんにもおかしくないんだ」と、見た人みんなが思えるような、そんな映画になっていると嬉しいです。
日本はまだ「女装する男性」や「同性が好きな人」などを茶化したり笑ったりする風潮が根強いです。きっと「笑うために」映画を見に来る人も多いのかもしれない。
不安ではありますが、『21世紀の女の子』に参加したふくだももこ監督なら、きっと大丈夫ですよね。
あと、モトーラ世理奈さんの役どころの描きかたにも注目したい。日本映画もそろそろ、"多様性"に感動させてほしいです。
『帰って来たムッソリーニ』(20日)
あの『帰ってきたヒトラー』から4年、後に続くようにもう一人の独裁者が現代に戻ってきます。ドイツがやるならうちも、と便乗したイタリア、すごいと思います。過去の自国を批判し、現代の価値観をアップデートすることは、日本にはまだまだできていないので。
物語はドイツで大ヒットした小説版『帰ってきたヒトラー』をベースとしていて、違うのはヒトラーではなくムッソリーニであるというところだけ。知識不足なのでヒトラーとムッソリーニの性格的な違いなどはわからないのですが、よみがえる人物が変わることで、どれほど物語に影響が出るのでしょうか。
三番手に続くとするなら、第二次世界大戦中、ドイツやイタリアと同盟を組んでいた日本以外にないと思うのですが、日本で独裁者を復活させるとしたら、どの人物が適当なのでしょう。日本史にくわしい人、教えてほしい。というか、ここまで来たら日本でも作ってほしい。
けど……今の日本じゃ無理かな~~。
『シンクロ・ダンディーズ!』(20日)
7月に公開されたフランスの映画『シンク・オア・スイム』と同じ実在の人物たちをモデルにしている映画です。こっちはイギリス版。どれほど描きかたや切り取りかたに差があるかを、集中して見つめたいのと、「負け犬中年たちがシンクロナイズドスイミングでワンスアゲイン」という展開が単純に好みなので見に行きたいです。
そもそも、2本の元ネタである男子シンクロチームってスウェーデンのチームなんですけど、どっちもスウェーデンの映画じゃないってところがなんとも……ですよね。作中ではフランス代表、イギリス代表として大会に出てる。
日本もこの手の話好きだし、すでに『ウォーターボーイズ』という前列があるので、なんだか日本版もありえるかも。
たぶん予告を見る限り、『シンク・オア・スイム』とは違うキャラクターが主人公として活躍するみたいですね。あの嫌みな会計士のお話になるみたい。
『大脱出3』(27日)
まさかの、3月に2作目が公開されたばかりのスタローン大脱出、間髪いれず3作目も劇場公開です。本国では1年おきの公開だったようで、どちらにしろペース早いです。というか、この3作目の日本公開もだいぶ早いな。
前作は、脱獄の達人である主人公・ブレスリンがSF映画の宇宙船みたいな、現実離れしたハイテク監獄から脱出する話でした。ぶっとんだ2作目だったけど、多様なアジア人キャラがたくさん出てきてメインチームに加わる感じとか、相棒役のデイヴ・バウティスタの立ち居振舞いとか、嫌いではなかった。本当に「トンデモ」な映画なのは間違いないけど。
今作のゲストキャラもアジア人。『イップマン外伝 マスターZ』『パシフィックリム アップライジング』のマックス・チャンが任務を共にします。
しょ~じき、見にいくのちょっと迷う……いや、1作目は最高のブロマンス映画だし、2作目も楽しんだじゃないか。いや、でも……。『オーシャンズ』パターンだといいな。(1作目最高、2作目ビミョー、3作目最高)
『ヘルボーイ』(27日)
2000年代に、ギレルモ・デル・トロ監督が映画化したアメコミ原作の『ヘルボーイ』ですが、20年を待たずリブート版が公開されます。
監督は、『ディセント』『ドゥームズデイ』のニール・マーシャル。デル・トロ版ではロン・パールマンが演じたヘルボーイ役を、Netflixのオリジナルドラマ『ストレンジャーシングス』でホッパー署長を演じたデヴィッド・ハーバーが演じます。とはいえ、特殊メイクでほぼ誰なのかはわからないんですが……パールマン版に劣らぬ貫禄がありそう。
さて、ヘルボーイの妻であり、怒ると発火するリズや、『シェイプ・オブ・ウォーター』チックなエイブは誰がやるのかな?と思いきや、キャスト欄に彼らの名前はありません。まさか……出ない?
登場人物を見ても、ブラッドクイーン、アリス、ベン・ダイミョウ大佐など、知らない名前ばかり。えー! 私の好きな"ガス博士"こと、クラウス博士は!!?
ということで、だいぶオリジナルな展開になりそうで、ちょっと心配です。
ちなみに、『ヘルボーイ』原作はバットマンも登場するDCコミックなのですが、今作は『ジャスティスリーグ』のDCEUとはなんら関係ない様子。サプライズも期待しちゃうけどね~。
『ホテル・ムンバイ』(27日)

2008年、インドで起きた同時多発テロについて描いた作品で、主演は『LION 25年目のただいま』のデヴ・パテル。観客を無事逃がすために奮闘するホテルマンを演じます。『君の名前で僕を呼んで』『コードネームU.N.C.L.E』のアーミー・ハマーが、アメリカ人観光客の役で出演しているのも見所。
オーストラリア、アメリカ、インドの共同製作ということで、どんな雰囲気の作品になるのか想像がつきません。
予告編で「お客様は神様です」と言っていたのでびっくりしたのですが、日本以外にもある決まり文句なんですね。同じくインドが舞台の『ヒンディー・ミディアム』にも同様のセリフが出てきました。日本は無宗教の国なので「神様」と言われてもなんとなく偉い人として扱え、というぐらいの意味にしか捉えませんが、インドの「神様」ってかなり解釈的に重みがあるのではないか……。
『ハミングバード・プロジェクト』(27日)
これかなり楽しみなやつです。「光回線を引く」というプロジェクトに取り組んだ男たちの話。実話です。
主演は『ソーシャルネットワーク』『ゾンビランド』のジェシー・アイゼンバーグ。共演者に『ターザン:REBORN』のアレクサンダー・スカルスガルド。ステラン・スカルスガルドの息子で、ビル・スカルスガルドの兄です。
こういうお仕事映画は、めちゃめちゃ面白いかめちゃめちゃつまらないかのどっちかだと思うので、当たりを引くつもりで見にいきたいと思います。
8月鑑賞映画
- アルキメデスの大戦
- よこがお
- ドラゴンクエスト ユアストーリー
- 天気の子
- サマー・オブ・84
- ライオンキング
- シークレット・スーパースター
- メランコリック
- ONE PIECE STAMPEDE
- ダンスウィズミー
- 永遠に僕のもの
- 火口のふたり
- ゴーストランドの悲劇
- あなたの名前を呼べたなら
- ホット・サマー・ナイツ
- ロケットマン
- 引っ越し大名!
- ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
8月鑑賞映画ベスト5
今月一番楽しみなのは、『アナベル 死霊博物館』です。以上!