たたかうたぬき

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「ポケットモンスターみんなの物語」感想/負け犬たちのポケモンパワー!

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こんにちは。Tanuki(@tada11110)です。

7月13日に公開された今年の劇場版ポケットモンスターは、映画好きのみんなが好きそうな作品でしたよ。なかなか普段はポケモンの映画を見に行かない人にもおすすめしたいなと思いました。

だから、どんな映画だったのか書いていこうと思います。

クライマックスのネタバレはしませんが物語の流れには触れているので、「ネタバレ絶対許さん!」って方は鑑賞後に読んでもらえたら嬉しいです。

 

今回のポケモンは「群像劇」

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昨年のポケットモンスター20周年記念映画「キミにきめた!」は原点回帰の作品でした。サトシとピカチュウの出会いをもう一度描き、人々の記憶に残る懐かしい名シーンを再現して見せました。

一方で、今までのポケモンらしからぬ挑戦的な表現をもって、ポケモンというコンテンツが持つ強い力を感じさせてくれたのを覚えています。

そして今年公開された「みんなの物語」も、かなり挑戦的な作品になっていました。

 

「みんなの物語」は主人公はサトシ一人のいつものポケモンではなく、老若男女5人による群像劇です。その5人はそれぞれ現状の自分に何らかの不満を感じ、トラウマやコンプレックスに阻まれて立ち止まってしまっています。

サトシはそんな彼らとコミュニケーションをとり、彼らの成長を促すような存在として描かれるのです。

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ポケモンパワー」(劇中に出てくる言葉です)をみんなに伝える媒介者、それが今回のサトシです。

ピカチュウとサトシの「年季の入った」絆を目の当たりにして、登場人物たちはそれぞれ傍らのポケモンの力を借りて一歩踏み出していく。ダメだった自分を奮い立たせて大きなことに挑戦しようとする。

厄介者だった彼らが交流を通じて自信を取り戻していく様は、昨年の「SING」を思い出します。

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こういう映画をライムスター宇多丸さんがこう呼んでましたね。「負け犬たちのワンスアゲイン」と。「みんなの物語」は、まさにそういう映画でした。 

つづいて、魅力的な登場人物たちを紹介していきますね。

 

「みんなの物語」5人の負け犬たち

リサ

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声は川栄李奈さん。リサは過去に大きなけがをしたトラウマで走れなくなり、陸上部をやめてしまった高校生です。「恋は雨上がりのように」のあきらちゃんのような設定ですが、別におじさんに恋したりはしませんでした。

弟に頼まれてポケモンゲットに初体験。イーブイをゲットします。

 

トリト

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声は濱田岳さん。トリトはポケモンを愛する優秀な研究者ですが、極度のあがり症でなかなか研究発表を成功させられません。一番の相棒は優しいラッキー。

 

カガチ

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声は大倉孝二さん(ぜよ~!)。カガチはすぐに見栄を張ってウソをついちゃう虚言癖おじさん。体の弱い姪っ子のことを心から愛しているのに、喜ばせたくてやっぱりすぐウソをついてしまいます。

自分と重ね合わせて救ったウソッキーになつかれています。

 

ヒスイ

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声は野沢雅子さん。違和感ないどころか本人に見えました。

ヒスイはポケモン嫌いで有名なばあさんです。でも、うっかりポケモンを寄せ付ける薬剤を頭からかぶってしまい、ポケモンが周りにどんどん集まってきてしまいます。ポケモンを遠ざけているのには理由がありそう……?

 

ラルゴ

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声は芦田愛菜さん。さすがプロ。ラルゴは市長の娘だが、何か隠し事がある様子……?

 

彼ら5人は1年に1度の「風祭り」の会場で出会い、サトシに影響されて成長していくキャラクター達です。……どうですか、設定だけ見ててもワクワクしてきませんか。

 

ポケモンパワー」って何?

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劇中サトシがすっごい自信満々に「ポケモンパワーだ!!」って言うんです。

私たち観客も登場キャラクター達もサトシのオーラに圧されて「なるほど……ポケモンパワーだな!」って納得しちゃうんですけど、ポケモンパワーってなんなんですか、サトシさん。

今回の映画のサトシさんはちょっと達観しすぎていて、さすが20年もポケモンマスターを目指し続けてる人は違うわ……と思いました。私ら一般人にはなかなか到達できない境地ですね。

とまあ、冗談はさておき、サトシの言うポケモンパワーはたぶんポケモンだけがくれる力じゃないんですよね。隣にいてくれる誰か、どこかで待っていてくれる誰か、心の中にいつもいてくれる誰かも、ポケモンパワーを与えてくれるんだと思います。

そして「ポケットモンスター」という作品は、ポケモンたちをただのペットとしてではなく、対等な他者として、時には人間を超越するものとして丁寧に描いているところが素晴らしいなあと感じました。

 

ファンの方ご安心を、ロケット団も出ます

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映画オリジナルキャラクターばかりなので、心配してた人もいるかもしれませんが、ロケット団もちゃんと出てました。(ソーナンスも健在)

確かムサシとコジロウって、ムサシの方がいくらか年上だったと思うんですが、それを意識させる作画に見えたのが良かったです。

 

「みんなの物語」おすすめ!

というわけで、子供向け作品だと侮るなかれ。見終わったときには最低5回は泣いているはずです。私はそれ以上泣きました。

ポケモンパワー」満タンチャージの状態で映画館を出れるので、毎日孤独に消耗し、つらい思いをしている社会人の皆さんもぜひ、夏休みの子供たちに混じって見てみませんか。おすすめです!