たたかうたぬき

映画の感想メイン。読書、生活、カルチャー。

2月公開予定の映画で楽しみにしてる(していた)もの8選+1月鑑賞報告

バーニング劇場版ポスター

 

こんにちは。たぬき(@tada11110)です。

毎日風呂上がりや起床が寒くてたまらないので、暖かい春を心待ちにしてばかりいます。

早いもので2019年も1ヶ月が過ぎ、ただでさえ短い2月もきっと、飛ぶように過ぎていくことでしょう。

 

というか……月半ばを過ぎてしまいましたが、今月も見逃せない新作映画を8本紹介します。

中にはもう見た作品もあるので、それに関しては簡単に感想やおすすめポイントも述べたいと思います。

 

 

2月公開予定の見たい映画8選

【1日】バーニング 劇場版

f:id:kasumigaseki0822:20190206014059j:image

鑑賞済みです。

日本を代表する文学作家である村上春樹の原作を、「ペパーミント・キャンディー」や「オアシス」で有名なイ・チャンドン監督が映像化した作品です。

主人公のジョンスを韓国の人気俳優ユ・アインが演じ、彼の前に現れる金持ちの男を演じるのが「ウォーキングデッド」のティーブン・ユアンということで、ネームバリューだけでも映画ファンの興味を集めるのには充分ですね。

 

さらに、この映画の話題性は、村上春樹原作からの改変の程度がどれほどのものなのかというところにもあると思います。

イ・チャンドン監督は、村上春樹作品をどんな風に咀嚼し、消化し、自分の作品として世に出したのか。

大事な部分を改変しているとしたら、なぜ変えたのか。

そのあたりに注目して見ると、考察や推理が捗るんじゃないかと思います。

 

なので、原作を読んでから見に行けば尚楽しいと思いますし、Wikipediaであらすじを読むだけでもちょっと感じ方が違うんじゃないでしょうか。

 

あとは、村上春樹作品が苦手」という人ほど見に行ってほしいと思います。

たとえば「メタファーが多すぎて合わない」とか「女性蔑視・神聖化のストーリーが苦手」という人ほど溜飲が下がりそう。

 

【1日】メリーポピンズ

f:id:kasumigaseki0822:20190206014244j:image

1964年のディズニーミュージカル映画メリー・ポピンズ」のリバイバル作品です。

旧作は、楽しくて耳に残る劇中歌や、表題にもなっているメリーポピンズという素敵なキャラクターによって、長年大勢の人に愛され続けていますよね。

ディズニープリンセス」として括られてはいませんが、メリーポピンズはディズニーランドでのキャラクターグリーティングの人気から見ても、白雪姫やシンデレラと肩を並べて売り出されていてもおかしくないキャラクターだと思います。

 

今回のリバイバルで、そんなメリーポピンズという伝説のキャラクターを演じるのは、「ボーダーライン」「クワイエットプレイス」のエミリーブラント。

歌唱シーンもすべて彼女本人が演じます。

 

今の時代にメリーポピンズが復活するというだけでも夢みたいなのに、コリン・ファースメリル・ストリープベン・ウィショーなど映画ファン垂涎の豪華キャストが勢揃い。

コリンファースとメリルストリープは「マンマ・ミーア!」でその歌唱力の高さを確認済みですが、まさかのベン・ウィショーも歌うの!?

これは絶対見逃せませんです。

 

平原綾香さんがメリーポピンズを演じる"完全日本語吹替版"の方も気になりますね。

字幕でいくか吹替でいくか、迷います……!

 

予習として旧作の「メリー・ポピンズ」を見るのはもちろん、原作者とウォルト・ディズニーによる作品が出来上がるまでのあれやこれやを描いたウォルト・ディズニーの約束まで見てから行きたいところです。

 

【1日】七つの会議

f:id:kasumigaseki0822:20190206014333j:image

鑑賞済みです。

ドラマ「半沢直樹」や「下町ロケット」の原作&プロデューサーコンビが、映画に舞台を移して再びパワフルな作品を世に出してきました。

原作は「民王」や「花咲舞が黙ってない」などでお馴染みの池井戸潤さん。監督は「祈りの幕が下りる時」で高い評価を受けた福沢克雄さんです。

 

主演に名優・野村萬斎さんを据えた時点で大勝利だと思ったのですが、豪華すぎる共演陣の演技や原作から来るストーリーの面白さ、そしてテンポ良くわかりやすく展開する演出などなど、見所満載でした。

池井戸潤さん原作の映画といえば、昨年公開の「空飛ぶタイヤ」が記憶に新しいですね。

空飛ぶタイヤ」が保守的で閉じた男社会の中で展開する完全おじさん向けの作品だったのに比べ、「七つの会議」は現代日本の社会問題や政治の世界を中心に蔓延する不正・データ改竄にまで踏み込んだ革新的な価値観の作品でした。

 

普段邦画をあまり見ない人も、もしかしたらすごく気に入るかもしれない。

かなりオタク的な旨味が詰まった作品なので、ぜひ見てほしいです。

 

【2日】ゴッズ・オウン・カントリー

f:id:kasumigaseki0822:20190206014441j:image

鑑賞済みです。

こちらは昨年からジワジワ口コミで話題になっていたものの、映画祭やイベント上映など限定的な公開に留まっていた作品です。

鑑賞した人皆が声を揃えて絶賛するもんだから、見たい気持ちを募らせていたので、この度一般公開してくれたのはすごく嬉しいです。

公開を希望する声を上げてくれた方々に感謝です。

 

「神の恵みの地」と呼ばれるイギリスのヨークシャーで、体が不自由な父に代わり牧場の仕事をするジョニーは、思い通りにいかない毎日に苛立ち、酒や不毛なセックスで気を紛らわせています。

労働力として雇われルーマニアからやってきたゲオルゲをジョニーは毛嫌いし、失礼な態度をとりますが、ゲオルゲの優しさや落ち着きに触れ、いつしか「この人以外にいない」と思えるような特別な恋に落ちます。

 

ジョニーとゲオルゲが恋に落ちる描写が丁寧で繊細。彼らの動作1つとっても、相手を惹きつける魅力に満ちています。

人は甘い言葉だけで恋に落ちるわけではないというリアルな説得力に、ただ呆然と二人を見守るばかり。

 

大人になりきれず孤独にくすぶっていた卑屈な少年が、自ら主体的に人生の選択をするまでに成長する話でもあります。

どちらをとっても、素晴らしい傑作。美しい風景描写が瞼の裏に今もまだ残ってるような。

 

【8日】アクアマン

f:id:kasumigaseki0822:20190206014526j:image

待ってました! マーベル系作品と対をなす(はずの)DCEU最新作「アクアマン」

ジャスティスリーグ」で初登場した、ジェイソン・モモア演じるアクアマンの大暴れが、やっとたっぷり見れるというわけです。

 

MCUと差別化するために、キャラクター集合作よりも単体作品を後回しにするという戦略はわかるのですが、それでもやっぱり「アクアマン」「フラッシュ」あたりも単体でやってからジャスティスリーグという流れにした方が良かったと思う……けどそれは置いといて。

 

監督はジェームズ・ワン

ワイルドスピード SKY MISSION」の監督ということで大々的に宣伝されていますが、恥ずかしながらワイスピは途中までしか見ていないので、私の中では今でもジェームズ・ワンといえばホラー

「SAW」「死霊館」「インシディアスと、ホラーファンの間でも名高い作品をバンバン生み出してきた彼には、全面の信頼が揺るぎません。今回も信頼しきってる。

きっと満足度の高いエンターテイメントを見せつけてくれるはずです。

 

ところでこの「アクアマン」日本版ポスターの改悪がひどいと少し前に話題になった作品でもあります。

本国版のポスターはこちら。

f:id:kasumigaseki0822:20190210145038j:image

上の日本版と見比べてみてください。

個人的には、そんなに変わってなくない? と思います。本国版でも下部に色とりどりのサンゴがあるのは見えるますが、日本版はそこをクローズアップし色を目立たせ、全体的な明度を上げて明るい印象にしています。

 

確かにこれまでのDCEUの特色ともいえる、ザックスナイダーっぽい荘厳な暗さを意識するなら、本国版の方が合っているのかもしれません。

ですがアメコミ「アクアマン」の映画化!という話題性が通用せず、DCEUを追っているファンもあまり多くない日本で初見の人に売り込むのなら、日本版も有効なんじゃないのかな。

実際、すでに映画アクアマンを見た人からは「日本版ポスターの方が内容と合ってた」という声も聞こえてきてますし。

 

「アクアマン」のポスターに対する反応は、少し過敏になりすぎじゃないかなと感じた出来事でした。

作品を早く見て確かめたいと思ってます。

 

【8日】ファースト・マン

f:id:kasumigaseki0822:20190206014629j:image

鑑賞済みです。

「セッション」や「ラ・ラ・ランド」を熱量のこもったすごい映画だと認識しつつ、どこか苦手意識を手放せずにいました。

そして今作「ファースト・マン」が、デイミアン・チャゼル監督との三回目の出会いとなります。

音楽というチャゼル監督にとって重要なテーマから離れ、ガラッと雰囲気の変わってきたこの作品で、果たして私は苦手意識を克服することができるのか。

 

そもそも何がそんなに苦手だったかというと、「セッション」ならアンドリューくんが夢を叶えるために恋人や家族の気持ちを踏みにじったり抑圧的なレクチャーを良しとしたりするところがダメでした。

ラ・ラ・ランド」は、夢を追う二人の周りに生きている人物が完全にモブ化され、ないがしろにされている印象を抱いてしまいダメでした。

自分だけでなく他者も生きているこの世界で、自分以外への誠実さが足りないと思ってしまったから、だから苦手意識を抱いたんです。

 

しかし今作「ファースト・マン」はちゃんと、夢を追う誰かを支える人物を描写したし、夢を追う過程の孤独と端から見た狂気をしっかり念頭に置いた演出になっていました。

元々すごい映画を撮る監督だと思うので、ダメなところが気にならなくなればあとはもう、ただ音楽や映像表現、俳優の演技に感動するばかり。

 

とにかく「ゼログラビティ」の何倍も怖い宇宙飛行シーンが見れただけでもひたすらに満足ですし、ライアン・ゴズリングさん特有の感情の読めないポーカーフェイス加減も相まってすごく良い映画でした。

嬉しいことに、チャゼル監督とは和解です。

今後の作品も楽しみにしています。

 

【15日】女王陛下のお気に入り

f:id:kasumigaseki0822:20190206014800j:image

「ロブスター」「聖なる鹿殺し」のヨルゴス・ランティモス最新作ということで、二作のファンである私にとってこれも見逃せない作品です。

 

18世紀のイギリスを舞台に、エマストーンとレイチェルワイズが、女王様からの寵愛を受ける「お気に入り」ポジションを巡って争いを繰り広げるというストーリー。

政治的に重要なポストを巡って醜くも真剣に争う話といえば昨年の「スターリンの葬送狂想曲」がありましたが、今作は女性同士の争いだからか「ドロドロ」なんて形容詞で宣伝されてしまっているのがもどかしいところですね……。

 

【15日】半世界

f:id:kasumigaseki0822:20190206014906j:image

阪本順治監督最新作で、主演は稲垣吾郎さんです。阪本監督の映画は「エルネスト」も「団地」も見たいと思いながら見れていないので、今回は劇場に見に行きたいです。

ストーリーは、稲垣さん演じる主人公の炭焼き職人と、長谷川博己さんや渋川清彦さんという40歳を越えたおじさんたち3人が、交流を通じて家族との関係や自分の人生を見つめ直すというもの。

 

SMAPが解散してから、役者としてのオーラを増してきている木村拓哉さんは、「無限の住人」「検察側の罪人」「マスカレードホテル」など多彩な作品で活躍しています。

そのどれもが、「アイドル・キムタク」としてのパブリックイメージを逆手にとった印象で、木村さん自身のパワフルな演技力を最大限発揮したものでした。

 

だからと言ったら失礼かもしれませんが、映画好きで知られる稲垣さんの活躍も、もっともっとスクリーンで見たいと思ってます。

アイドル活動をしている稲垣さんとはかけ離れた今回の口髭姿は、その先駆けになるのではないかと楽しみです。

 

 

その他、「ちいさな独裁者」「アリータ:バトルエンジェル」「翔んで埼玉」「ビールストリートの恋人たち」「サタデーナイトチャーチ」「ギルティ」なども気になります。

今月は短いのに、随分多いな……!

 

 

1月鑑賞報告&ランキングベスト5

1月の劇場観賞作品は11本

それでは、1月映画館で観賞した作品の報告をします。

  • 映画 妖怪ウォッチ FOREVER FRIENDS
  • クリード 炎の宿敵
  • アイ・フィール・プリティ!
  • 未来を乗り換えた男
  • シシリアン・ゴースト・ストーリー
  • ミスター・ガラス
  • チワワちゃん
  • ジュリアン
  • マスカレードホテル
  • 十二人の死にたい子どもたち
  • 映画 刀剣乱舞 

紫・ピンクが印象的な映画が多い2019年1月でした。ちょっと怪しい雰囲気。

 

妖怪ウォッチ」「刀剣乱舞」はファンの方に連れてってもらったのですが、どちらも客席の熱気や期待が印象的で、その空間を共有できるだけでもとても嬉しかったです。

そのジャンルや作品に詳しいファンの方が、鑑賞前後に細かく説明してくれる環境に、恵まれてるなあと実感もしました。

私、どんなジャンルの映画も見に行きたいなと真剣に思っているので、誘ってもらえるのがすごく嬉しいんですよね。

この後の一年もいろいろ便乗して見に行きたいな。

 

1月劇場観賞作品ベスト5

さて、1月のベスト5は以下の通りです。

  1. ジュリアン
  2. ミスターガラス
  3. チワワちゃん
  4. 映画 刀剣乱舞
  5. 十二人の死にたい子どもたち

アンブレイカブル」から続いてきた三部作への思い入れがあるので、「ミスターガラス」を1位にしたいところなんですが、作品単体として記憶に刻まれたのはダントツで「ジュリアン」だったのでこの並びに。

「ジュリアン」は、実在する事例への問題提起というテーマ性はもちろん、「シャイニング」の系譜に当たる家族内ホラー作品という点でもクオリティが高いと思います。

上映時間約1時間30分、余計なものをそぎ落としたシンプルな構成で、迫りくる恐怖の描写がストレートに響いてきますよ。ホラー好きにも見てほしいです。

 

今月は邦画もかなり強かったなという印象なのですが、特に「チワワちゃん」はずば抜けていましたね。

原作を読んでいるファンの人からの評価は賛否あるようですが、原作未読の映画ファンとしては、新しい映像表現にテンション上がりっぱなしでした。

おしゃれでぶっ飛んでてメッセージ性も強い。キャラクターも立っていて、演じる俳優に合致した人物に見える。音楽やライティングの使い方、表現の斬新さと遊び心、何をとっても近年の邦画でトップクラスだと思います。

 

そして「映画 刀剣乱舞」!

二次元実写化に対する偏見をものともしないような、俳優のパワーと脚本の面白さを兼ね備えた作品でした。

原作ゲームやアニメ・舞台を知らなくても全然大丈夫!

コアなファンも初見も楽しめるというのは、かなりすごいことなんじゃないでしょうか。

 

「十二人の死にたい子どもたち」も、私のTLでは全然話題になりませんでしたが、でも好きなんですよね……!

パロディ元の作品を愛しているのはもちろん、出演している俳優さんたちのキャスティングも納得ですし、重いテーマを含んだティーン向けミステリーに堤幸彦さんが本気で挑戦したのは、私には好感が持てる。

どこか人魚の眠る家」と共通するメッセージを感じたのも、良いと思ったポイントです。きっと訴えたいことがあって作品を作ってんるんだと思ったから。

 

 

というわけで、随分遅くなってしまいましたが、2月注目映画の紹介でした。

月半ばに発表してもあんまりしょうがないから、次は月始めに出したいです。頑張ります……。