ぼくたち違っても友達。「パワーレンジャー」感想
「パワーレンジャー」やっと見れた。
「ブレックファスト・クラブ」だった。
(つまり最高だった)
どうやらかなりリスペクトしているらしいというのは前評判でも聞いていた。
実際見たら結構直接的にオマージュがぼんぼん入れ込まれてた。
だから「ブレックファスト・クラブ」を見ておくと、ただでさえ面白い映画をもっともっと楽しめるかも。
物語は街で有名な高校生アメフト選手、ジェイソンが事故を起こすところから始まる。
ジェイソン(レッドレンジャー)
街を歩けば声をかけられるほどの将来有望な選手だったが、事故を起こしたことで父親に失望されてしまう。
「ブレックファスト・クラブ」で言うなら、ジョック(スポーツマン)のアンドリュー。
ジェイソンが事故を起こした償いとしての補修を受けに、車で父親に送られてくるシーンにもニヤニヤしてしまった。
土曜補修って。ほんとそのままじゃないか。
そして、補修に参加していたそれぞれ個性的なメンバーたちとひょんなことから一緒に行動するようになる。
以下、「ブレックファスト・クラブ」と照らし合わせながら主要キャラクター紹介。
チアガールでイケてるグループに所属していたキンバリー(ピンクレンジャー)
自閉症スペクトラムの科学オタク、ビリー(ブルーレンジャー)
不良っぽい振る舞いをしているが、実は病気の母親の看病をしている、ザック(ブラックレンジャー)(好き)
変人扱いされている転校生、トリニー(イエローレンジャー)
と、こんな感じで5人はタイプも境遇もバラバラ、普通に生活していたら仲良くなることはあまり無さそうな感じ。
パワーレンジャーになることで、バラバラだった5人が心を1つにしていく。
これこそがこの映画「パワーレンジャー」の大きな見所だった。
「変身するまでが長すぎる」という不満の感想も多いみたいだが、むしろ「パワーレンジャーになるまで」をしっかり丁寧に描いてくれたことによって、少年たちの冒険や成長に触れられる夏休みらしい作品になってるなと思ったよ。
変身するにはみんなの心を1つにする必要がある、と言って秘密を打ち明け合うシーン。
いや、だから、「ブレックファスト・クラブ」かよ!
ラスト、敵を倒した喜びでビリーが「補修ダンス」を踊るところとかも含めて、ブレックファスト・クラブへの愛が伝わってくる映画だった。
(このシーンほんとに最高よね)
あとは、フルフェイスのマスクをつけたヒーローって、ちゃんと中に変身前のその人が入ってるってイメージさせられるかどうかが大切だと思っていて。
例えばトニー・スタークや、スコット・ラングのキャラクターを理解して好きになれていなければ、きっとアイアンマンやアントマンをあんなに応援できないと思う。
だってガワが全然別物になっちゃうわけだからさ。
ましてや馴染みのないキャラクター5人が一気にいきなり変身したとして、果たしてどこまで感情移入できるのかと考えてしまう。
だから、この「パワーレンジャー」の変身するまでのストーリーは、映画の2/3以上を使うに値する意味のあるものなのだ。
彼らのことを好きになり、彼らがどんなキャラクターなのか知り、そこで初めて変身するからこそ、あんなに楽しかったんだ。
夏休み大作に紛れている上に、ニッチなターゲットに絞って宣伝されてるから、見逃す人が多そうなのがもったいない!
戦隊ものがわからなくても大丈夫、私もわからない!
映画好き、特に「ブレックファスト・クラブ」が好きな人には是非見に行ってほしいな。もう終わっちゃうよー。
そういやキャラクターの個性による色分けって戦隊ものや魔法少女ものから始まって、現在のアイドルグループの色分けに連なる日本っぽい文化だなあと思っていたけど、
「ブレックファスト・クラブ」 でもやってるのね。
(右の子は見えないけど緑)
今回の「パワーレンジャー」でも、そこはかとなくみんな自分の担当色の服を着てたし。
(インナーだったり服の文字だったりでほんとにそこはかとなく笑)
つい最近続編の制作が決まったみたいで、グリーンレンジャーも出てくる予定だとか。
ラストな~ワクワクしたもんな。
来週の日曜日朝に続き見れるかな?って感じだったもんな。
焦らされた分変身したときの気持ちよさたまらんよ!おすすめです!