たぬきの映画日記

映画メイン。あとは日常つらつら

心に傷を負った人たちの"卓球ワンスアゲイン"「ミックス。」感想

映画館で「ミックス。」を見ました。


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この映画の主人公は、愛されたい人に愛してもらえなかった、不器用な二人です。


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子供の頃から憧れた白馬の王子様にあっさり浮気された冨田多満子と、

浮気と勘違いして妻の上司を殴ってしまった元プロボクサー萩原久が、


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失ったものを取り返すために、卓球をするというのがメインのストーリー。

 

卓球は1人、あるいは2人で行うスポーツです。
しかし、今作では主人公たちと同じ卓球クラブに集う個性豊かな面々との、チームもの的面白さも詰まってます。


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彼らは多満子や久と同じように「大切な何かを失った」人たちで、それぞれ自分なりの答えを見つけるために大会に出るのです。
いわゆる「負け犬たちのワンスアゲイン」ってやつです。

キャラクターたちの過去を小出しにして、「彼らにも譲れない事情があるんだな」と少しずつわかっていくような見せ方がうまかった。

 

楽しいキャラクターたちが、それぞれの大事な人生を一生懸命生きている。
そう感じさせてくれる「ミックス。」は見ていて元気が出る映画です。

終わった頃には「フラワー卓球クラブ」のみんなのことを好きになってるはず。


ただ、正直不満点もあって、唐突なキスシーンはなんだか野暮だなあと思ってしまいました。

多満子と久の関係が恋愛に発展するのはいいとしても、映画が終わる前に無理やりゴールインさせた感じがして微妙でした……。
のびしろがない、物語のあとの彼らの人生を想像する余白がないのです。

 

2時間前後という時間の制約がある映画において、どうしてもすべてを描ききろうと思うと、展開が早すぎて説得力がなくなってしまうと思うんです。
どうせなら卓球や大会の描写だけで二人の関係性を見せるくらいで丁度よかったんじゃないか。

他のクラブの面々のことが終盤すごく好きになっていくのに、
彼らの葛藤と比べて主人公たちの恋愛描写だけがあまりにもドラマチック過ぎた気がした。

 

そういえば「トリガール!」は開き直ってスポーツの部分より恋愛描写に比重を置いてて、それはそれで清々しかったかもな。


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主人公たちの恋愛事情が鳥人間コンテストの過程や結果と密接に絡まりあってた。
もちろん坂場先輩とゆきなの恋の結果も最高でしたが(笑)のびしろがある(笑)

 

一方「ミックス。」では残念ながら二人の恋路が卓球の邪魔をしちゃってたんじゃないかなあと思います。

 

特訓シーンやチーム一人一人の人間ドラマ、格ゲーぽいキャラ紹介シークエンスなど、スポーツものにおけるカタルシスは充分だっただけに、その恋愛描写だけ残念でした。

 

て、結構いろいろ書いてしまったけど、日本ドラマ的な面白さが詰まった良い作品でした。

あと、大会に中国人夫婦も呼びなさいよ!!(;_;)