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責任者はどこか!傑作アニメ「四畳半神話大系」感想

現在公開中の「夜は短し歩けよ乙女」を見て、久しぶりに見たくなったので「四畳半神話大系」を見た。

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四畳半神話大系」は森見登美彦が書いた同名小説を元にしたアニメ作品である。

監督は「クレヨンしんちゃん」映画シリーズでおなじみの湯浅政明だ。

当時も今も変わらずアニメファンに強く支持され続けている。

 

森見登美彦の特徴的な文体と、湯浅政明のこれまた特徴的な作画演出。

合わさった時に完成度の高い作品になるのは最早必然にも思える。

夜は短し歩けよ乙女」でタッグ再びだったが、もちろんその化学反応は健在だった。

夜は短し歩けよ乙女」が気に入った人は「四畳半神話大系」を、「四畳半神話大系」が好きな人は「夜は短し歩けよ乙女」を見るべきだと強く勧めたい。

現に、二つの作品は設定や登場人物などリンクする部分も多いのだ。

特に一部キャラクターは声優まで同じである。劇場、あるいは最寄りのTSUTAYANetflixへ急げ!

 

しかしまあ「四畳半神話大系」は何度見ても10話11話の怒涛の畳み掛けが素晴らしい。

1話2話だけ見てなんとなくで離れてしまうのはもったいない。

君の名は。」とか「バタフライエフェクト」とかが好きな人は絶対に好きだと思う。

さりげなく配置された伏線の数々が収束していくのが気持ちいい。

監督の作風であるシュールな演出かと油断していると、それも実は伏線で最後に呆然とするかも。

 

ちなみに「夜は短し歩けよ乙女」は乙女と冴えない男が運命の赤い糸で結ばれている話だが、

四畳半神話大系」は冴えない男と冴えない男が運命の黒い糸で結ばれている話なのである。

 

特に最終話のこの部分が好きだ。

こうしてみると人間とは実に奥深く、多面的なものである。表面しか見ずに早合点して人を蔑むのはあまりにもったいない。回り込めば思いがけない側面が見えてくる。

彼は小津の「妖怪と見紛うような」一面しか見ていなかった。

彼もまた小津と同じような「顔」を持っていた。

不満だと嘆いていた現状も別の側面から見ればまた幸福でもあったと彼は知り、嘆くことをやめ自ら幸せへと踏み出す。

 

本当に素晴らしくまとまっていて不条理で類を見ない作品だ。

夜は短し歩けよ乙女」で数年のブランクを経て同じ感覚を味わえたことが嬉しい。

来場者特典で小説がもらえるが、15日から 別バージョンに切り替わっているらしいので、もう一回見にいくか考えているところ。