たぬきの映画日記

映画メイン。あとは日常つらつら

【映画】「恋妻家宮本」

※ネタバレ注意
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この映画を見てからずっと頭から離れないシーンがある。何度も反芻して噛み締めてるセリフがある。

物語の後半、主人公・宮本陽平が教え子の祖母に厳しい言葉をかけられたときのセリフ。

 

「正しい。正しいけど優しくない。正しいと正しいはぶつかる。戦争も起きる。優しいと優しいはぶつからない」

 

「恋妻家宮本」はほんとに良い映画で、

ザ・ニッポンのドラマって感じのやりすぎ伝えすぎ演出もご愛嬌な、

私たちの生活と地続きの愛すべき作品だった。

 

日頃何にも考えず生きていても、「正しい」を振りかざす人にぶち当たることが何度もある。

「正しい」からって、人の心を傷つけても良いだろうか。そこにある感情や葛藤を無視していいだろうか。「正しい」をふりかざして他者に押し付けることは簡単だ。悩まない。苦労もない。(おばあちゃんはそこに行くまでにいろいろありそうだったけど)それってなんだか「正しくない」。 

劇中、宮本陽平は自分がいつも優柔不断なことを指してこう言う。

「相手にとって優しい選択をしたい。だから悩むんだ」と。

 

物語は陽平と美代子の熟年夫婦が、自分達の選択を見つめ直し、新たに選択する物語だ。

これからも何度も私は、こう言ってやりたい人に出会うだろうな。

「正しいけど優しくない」って。

でもそんな人に対しても優しい選択ができたらなあ。

 

なんだか自分の両親の恋愛話を聞かされるような気恥ずかしさ、ちょっと時代遅れの価値観なんかを突きつけられて「おお~」とも思ったけれど、

そんなの補ってあまりあるようなほっこりした優しい映画でした。

エンドロールのダサくていとおしい映像もよかった。